いすゞ自動車(株)は、中型トラック『フォワード』 のCNG(Compressed Natural Gas=圧縮天然ガス)車に、環境性能及び商品力向上などの改良を図り、5月6日より全国一斉に発売する。なお本車両は、 完全受注生産となる。
大気汚染、地球温暖化、石油枯渇問題が深刻化している昨今、各地方自治体をはじめ荷主及び物流企業では、石油代替燃料を使用し、NOx (窒素酸化物)やPM(パティキュレートマター)などの排出が少ない「低公害車」の導入が加速されている。
このような中いすゞでは、都市内配送などの近距离用途に最适な低公害车としてCNG车を位置付け、积极的に商品开発を行っている。
石油代替燃料の一つであるCNGは、イオウ分などの不纯物を含まないクリーンな燃料で、PM及び黒烟がほとんど発生しないという特性を持っている。また、叁元触媒(*1)を使用することで、NO虫、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)の排出量を极めて少なくすることができる。
今回の改良では、エンジンの空燃比をきめ细かく制御し、叁元触媒の特性に対し最适な状态にすることで排出ガスの浄化を図り、环境性能の大幅な向上を実现した。
主な特长は次の通り。
◇ 高い環境性能
エンジン(6HA1型*2)の空燃比をきめ细かく制御し、叁元触媒の特性に対し最适な状态にすることで、全车で、「超-低排出ガス"☆☆☆"レベル相当(社内试験値)」の排出ガス性能を実现した。また、ディーゼル车の平成10/11年排出ガス规制値に対して、NO虫を约95%、COを约70%、HCを约95%、现行CNG车に対してNO虫を约80%、COを约40%、HCを约80%それぞれ低减し、环境性能の向上を図った。(社内试験値)
◇ 商品力の向上
- 1ABS(アンチロック?ブレーキ?システム)を全车にオプションで设定した。
- 2作业车系车両の作业时间?航続距离の延长を実现するため、一部车型に、燃料ボンベ3本をキャブバック积みにした仕様を、オプションで设定した。
- 3电気系の强化を図るため、ACGは90A、バッテリーは115E41Rを标準装备した。
- 4电磁クラッチ付トランスミッションサイドPTOを一部の车型にオプションで设定した。
- 5车両総重量8トン以上(最大积载量5トン以上)の全车型に、スピードリミッター(速度抑制装置(*3)を标準装备した。
<目标贩売台数> フォワードCNG车 100台/年
<フォワードCNG車 キャブ付シャシ メーカー希望小売価格>
车型 | 主な仕様 | 积载量 | エンジン 最高出力 |
メーカー希望小売価格 |
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碍碍-贵搁搁35碍4厂改(※) | キャブ付きシャシ ショートキャブ |
4トンクラス | 6HA1 140kW (190马力) |
8,482,000円 |
碍碍-贵搁搁35骋4改 | キャブ付き シャシフルキャブ |
8,507,000円 | ||
碍碍-贵厂搁33顿4厂改 | キャブ付きシャシ ショートキャブ スピードリミッター |
7トンクラス | 8,870,000円 |
- *1断面がハニカム又は格子になっている筒の内部に白金、ロジウム、パラジウムなどの贵金属が蒸着されており、ここを排出ガスが通过する时、酸化作用によりCO(一酸化炭素)はCO2(二酸化炭素)へ、HCはCO2とH2O(水)へ変わり、NO虫(窒素酸化物)は还元作用によりN2(窒素)とO2に分解される。3つの有害成分(NOx、CO、HC)の浄化作用を担い、排出量を少なくすることから「叁元触媒」と呼ばれる。
- *26HH1エンジンをベースに燃料装置を天然ガス仕様に改造したもの。
- *3スピードリミッター(速度抑制装置)は、平成13年8月の保安基準改正で、大型貨物自動車(車両総重量8トン以上または最大积载量5トン以上)への装着が義務付けられた装置で、最高速度が90km/hを超えないように制限するもの。新規登録車に対しては平成15年9月1日から規制が開始される。高速走行時の重大事故を防止し安全性を向上させると共に、燃費の向上にも貢献するため経済性の向上も実現する。